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短い冬を慈しみ、長い冬を楽しむ北欧の暮らし。
北欧の家庭には、日常をより心地よく過ごすための工夫がいっぱい。
Galleryでは、そんな北欧的・素敵な暮らしのアイデアをご紹介します。 |
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Vol.3 スウェーデンの織物〜その2〜 菱田成子さんの手仕事 |

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● 菱田さんのオリジナル木枠キット |

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前回ご紹介した『ブンデン・ローゼンゴング』は、ボーダー模様が美しいスウェーデン織物の技法のひとつ。通常はもちろん織機を使って織りますが、菱田さんはこれを、もっと簡単な道具で織れないかと考え、「機械で織る技法を、簡単な木枠を使って織れるように工夫」したそうです。
色々と試した末に誕生したのが、写真のオリジナル木枠キット。キットにはデザイン画と、スウェーデン製の糸が入っていて、葉書
サイズの作品を織ることができます。
織機がなくても、これなら気軽にはじめられて、織物の楽しさに触れることができます。
キットの注文は、菱田さんが主催する織物教室『アトリエ アンカーペグ』で受けつけています。 |
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スウェーデン製の麻糸を使った経糸(たて いと)には、赤や青などに色分けされた目印があり、「今は赤だけをすくう、次は青だけ をすくう、という方法にしてみました。これなら、初心者にもわかりやすいですよね」と菱田さん。確かにこの方法なら、なんとかで きそうな気がします!
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デザイン画には、『羊たち』、『サンタクロース』、『男の子 女の子』、『ハリー・ポッター』など楽しいパターンがたくさん用意されています。『アトリエ アンカーペグ』のホームページでは、織りあがりの写真も紹介されているので、じっくり選ぶことができます。 |
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● 簡単な木枠を使って織る『絵織物』 |

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こちらは菱田さんの『絵織物』の作品。絵織物は、スウェーデン南部のスコーネ地方の伝統的な織物で、日本では『フレミッシュ織り』としても知られています。
木枠の簡単な織機を使って、まずは経糸(たていと)を張り、そこに緯糸(よこいと)を通して織っていきます。製作に用意するのは、上下に釘を打ち込んである木枠、糸をすくうための小さなスティック、そして糸とデザイン画だけ。
菱田さんの教室では、「基礎的な織り方を習得していただくために、初めての方には課題をひとつ織っていただいてから、その後は自由製作に移る」のだとか。 |
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「絵織りには“古典作品の複製”、“現代の作家のデザイン”、“オリジナル作品”と大きく分けて3種類あります」と菱田さん。
ご紹介する6点はいずれも菱田さんの作品。 |

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●「織物の7割は、経糸のセッティングなんです」 |

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アトリエの大型織機には、無数の糸が結びつけられています。「織りはじめる前に、こうしてまずは経糸をセッティングします。
織物は、7割が経糸のセッティングで、織りは2割、残りの1割が仕上げと言われるほど、このセッティング作業が大切なんです」 |
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アトリエに並んだ4台の大型織機はいずれも作業中で、生徒さんたちが大作を制作中。
織りあがりの素晴らしさはもちろんですが、色とりどりの糸がピンと張られた様子も美しく、織物って、そのプロセスも実に魅力的なんですね。 |
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写真のボート形のものは、緯糸を通す時に使う『シャトル』と呼ばれる道具です。 |

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● 手仕事のよろこびを伝えて |
オリジナル作品の製作や個展開催、アトリエでの技術指導、そして高校でも美術講師として忙しい日々を送る菱田さん。その菱田さんご自身が織物の魅力に触れたのも、高校生の時だったそうです。
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「高校の美術の授業で織物に触れ、面白くて夢中になりました。勉強を続けながらも、コレというものが決められずにモヤモヤしていた大学2年の時、スウェーデンの織物を見るチャンスに出会いました」
ちょうど同じ時期に来日したマリン・セランデル女史のワークショップに参加した菱田さんは、「今までに見たことのない織物でした。色彩も冴えているし、モダンで自由な感じがしました」と、その美しさに衝撃を受けたそうです。
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ご自身の作品を織る時はもちろん、生徒さんに糸のすくい方や織機のペダルの踏み方などを、文字通り手取り足取り教えている時の菱田さんはとても楽しそうです。
「毎日使うものにこそ美しいものを、という理念が根底にあるスウェーデンの織物が、自分にいちばん合っていると思います」
やさしい日差しが降り注ぐアトリエでは、暮らしに根づいた美しい技が、笑い声の中伝えられていました。 |
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